家やお店、工場などでネズミを見かけると「汚い」「気持ち悪い」など基本的には悪いイメージを持たれるでしょう。
ただ、ネズミにもいろいろな種類があり、生息する場所や特徴は違っています。
そこでここではネズミの種類や駆除の仕方などについて紹介していきたいと思います。
ドブネズミについて
一般の家庭の台所まわり、飲食店のキッチン、繁華街の地下、下水道など水まわりに生息することが多いネズミであり、街中でも見かけることが多いネズミです。
ドブネズミの好きな食べ物など
耳は小さく、しっぽも短い体をしていて強い雑食性を持っています。
特に肉や魚などの動物性のものを好むのですが、人間が食べるようなものは基本的に何でも食べます。
米やパンなどの穀物、肉、魚を特に好んで食べます。
主にエサを探すために夜に活動することが多く、一日あたり50グラム程度のエサを食べます。
ドブネズミの行動傾向
下水道や雑居ビルなどで多く生息しており、平面的な活動をしています。
水回りに多く生息していることもあって泳ぐのが得意です。
なかなかの速さで泳ぐということもあり、意外性に感じられています。
また、かべに小さい穴、1cm程度の穴さえ開いていればその周囲をかじることで自分の体が通過できる大きさまで穴を広げていきます。
そして自分が自由に通ることができるようにしてしまうのです。
ドブネズミの巣はどういった場所にあるのか
ドブネズミは一般的な家屋であれば台所まわり、床下、壁の裏側などによく生息しています。
側溝などを通って家屋の基礎部分に侵入する場合があります。
下水道や雑居ビルなど排水溝や排水口から下水につながっている部分から建物内に侵入してくることがあります。
クマネズミについて
ドブネズミと同様に街中で多く見かけるのがクマネズミです。
こちらも都心部に多く生息しているため注意が必要なネズミとなっています。
クマネズミの好きな食べ物など
クマネズミは動物性のものを好んで食べるドブネズミと違って、穀物や果物、野菜などの植物性の食べ物を好んで食べる習性があります。
米やパンなどの穀物、バナナなどの果物、イモ類などが好物となっており、ビルに入っている飲食店などでそれらを探すことが多くあります。
活動時間は夕方の日没直後、朝の日の出前になることが多く、1日に40グラム程度のエサを食べます。
クマネズミの行動傾向
クマネズミは高い場所で行動するのが多く、木登りも得意です。
そのため、庭に木がある家などでは木登りから屋根に移動したり、家の外壁を登っていったりすることもあります。
こうして高い場所に移動した上で屋根の隙間部分などから建物内に侵入していくのです。
天井裏などを走り回ることが多く、ドブネズミよりも立体的な動きを得意としていると言えます。
クマネズミの糞は3~4mm程度の棒状のものとなっており、天井裏にこうした糞が落ちていればクマネズミが巣を作っている可能性が高くなります。
クマネズミの巣はどういった場所にあるのか
クマネズミは高い場所を好むために天井裏や外壁の高い部分の内部に巣を作ることが多くなっています。
天井裏にある断熱材などを使用して巣を作ることもありますし、クマネズミの中には押し入れにある布団などを使って巣を作るものもいます。
ハツカネズミについて
ハツカネズミは都心部にも出没しますが、どちらかと言えば自然を好む傾向が強いネズミです。
個体は小さなものが多いため、あまり街中で見かけることはないかもしれません。
ハツカネズミの好きな食べ物など
ハツカネズミは穀物、果物、野菜などを好んで食べる傾向があります。
街中よりも自然を好むということもあって、畑や田んぼで農作物に被害を与えることもあります。
米やパンなどの穀物、バナナなどの果物、レタスや人参などの野菜などを好物としています。
ハツカネズミの行動傾向
ハツカネズミは個体が小さいということもあって狭い空間、隙間などを好んで行動します。
他の大型のネズミに襲われないように狭い空間に住みつくことが多いのです。
直径2mm程度の糞をするのですが、表面がざらついた米粒のような形状のものです。
こうした茶色、黒色の米粒のような糞が壁と家具の間や隙間などに落ちているとハツカネズが住みついている可能性が高くなります。
ハツカネズミの巣はどういった場所にあるのか
ハツカネズミは小柄な体ということもあって狭い隙間に住みつくことが多くなっています。
大きなネズミと巣がかぶらないように床下の通気口、換気扇やエアコンのダクト内、屋根や外壁の隙間などの狭い空間に巣を作ります。
ネズミを駆除する方法とは
ネズミの種類によって効果的な駆除方法が少しずつ違うのですが、基本的な駆除方法は同じものとなります。
そこでここでは基本的なネズミの駆除方法について紹介していきます。
毒を混ぜたエサを使用する
ネズミが通りそうな場所に毒を混ぜたエサを設置しておいて、それを食べさせてネズミを駆除するという方法です。
毒のエサにも2種類あり、ワルファリンという成分が含まれている「蓄積型」のものです。
ある程度食べていき、蓄積値が一定値を超えると死ぬというタイプのものです。
もう一つは「急性型」です。
こちらはリン化亜鉛を主成分としている即効性の毒です。
強力なものとなるのですが、ペットを飼っていたり、小さい子どもがいる家庭では誤飲してしまう危険性があるため避けた方が良いでしょう。
もし誤飲してしまった場合にはすぐに病院に行くようにしましょう。
罠をしかける
毒のエサを使いたくないという場合には罠をしかけるという方法があります。
ネズミは壁側の隙間などを通ることが多いため、そうした場所に粘着性のシートをしかけて捕獲するというものです。
ネズミはうまく罠をかわして通過するということもありますので、壁際にL字型に折り曲げた罠を設置するのがおすすめです。
ただ、それでもなかなか罠にかからないタイプのネズミもいますので何度しかけてもうまくかからない場合には他の方法を考えるのも良いでしょう。
忌避剤を使用する
こちらはネズミが嫌うにおいなどを使用して追い払うというものです。
「固形タイプ」と「燻煙剤タイプ」があります。
固形タイプのものはネズミが通りそうなところに設置しておいてネズミを通過させないというものです。
手軽に設置することができるのでおすすめです。
燻煙剤タイプのものはネズミが嫌う煙を出して広い範囲で効果を出すというものです。
強力なものとなりますが、時間が経つと効果は薄れてきます。
侵入経路を塞いでしまう
ネズミは小さい穴やわずかな隙間からでも侵入してくるために侵入を防ぐのが難しいということがあります。
さらにその強いアゴの力で薄い木の板程度であればかじってしまうので穴を塞ぐ際には、「隙間なく」「頑丈な素材で」塞いでしまうことが重要となります。
侵入経路を塞いでしまうことによって建物内のネズミ被害を減らしていきましょう。
まとめ
ネズミは街中でもよく見かける生き物であり、食べ物を食い荒らす、糞をする、病原菌を運ぶ、壁などをかじるといった被害をもたらしてくる害獣です。
いくつかの種類があるのですが、基本的な特徴は似ていることが多いので駆除の方法も似たものとなっています。