アパートやマンション、戸建住宅を賃貸中にネズミがやってくることがあります。
管理会社や大家さんに問い合わせても、まともに対応してもらえないことがほとんどです。
賃貸中は、いったいどちらに責任はあるの?
賃貸中でもできる対策方法など、賃貸中のネズミ被害についてご紹介していきます。
このページでは、「賃貸でネズミ被害に遭った場合」をご紹介します。
目次
- 賃貸中のネズミ被害!責任は誰にあるの?
- 賃貸中にできるネズミ対策
- ネズミ被害での賃貸後の修繕費について
- まとめ
賃貸中のネズミ被害!責任は誰にあるの?
しばらく住んでいると、天井がガサガサしたり、フンが落ちていたり…知らない間にネズミが住みついていることがあります。
管理会社に電話をしてもネズミ駆除や対策をしてもらえないことがほとんどのようです。
建物に被害が無い限り管理会社には責任がないため対応してもらえません。
お部屋自体の管理は、借主のものであり生活状況によってはネズミを寄せつけることもあるため基本的には、自分でなんとかするしかありません…
しかし、ネズミ被害は一部屋だけでなく他の部屋にも被害がある場合は、建物に住みついてしまっているため、完全な駆除は望めません。
そのため、引っ越しを余儀なくする方も多いようです。
その際の引っ越し費用は、基本的には借主負担で管理会社などに請求するのは難しいでしょう。
実際にネズミ被害についての裁判でも、管理会社が責任を問われることはなく、駆除費用の請求はできないという結果に至っています。
賃貸中にできるネズミ対策
賃貸中でもできるネズミ対策は沢山あります。
引っ越しをするのも容易ではありませんし、引っ越し先でネズミが出る可能性もあります。
まずは、対策をしてみましょう。
(トラブル回避のためにも、管理会社に事前に相談して、許可をもらった範囲で行ってください。)
1. 侵入口をふさぐ
賃貸住宅では建物の構造を大きく変えることができませんが、ネズミの侵入を防ぐには「隙間対策」が最も重要です。
ネズミはわずか1.5cm程度の隙間があれば侵入できるため、玄関のドアの隙間、エアコンの配管周り、換気扇のフード周りなどを重点的に確認しましょう。
ホームセンターで手に入るパテや隙間テープ、金網などを活用すれば、賃貸物件でも手軽に対応可能です。
原状回復が必要な場合を想定して、剥がしやすい素材や、テープを使うのがポイントです。
大がかりな工事をせずとも、こうしたちょっとした工夫でネズミの侵入リスクを大幅に減らすことができます。
2. 食べ物の管理が命
ネズミを寄せ付けない最大のコツは、「食べ物のニオイを断つ」ことです。
ネズミは非常に嗅覚が鋭く、わずかなニオイでも引き寄せられます。
特に、キッチンやゴミ箱周辺は要注意です。
食べ残しや調理中のカスを放置せず、密閉容器や冷蔵庫内で保存する習慣をつけましょう。
また、生ゴミはなるべくこまめに処分し、ゴミ箱にはフタ付きのものを使用するのがおすすめです。ペットフードもネズミにとってはご馳走なので、放置しないよう注意しましょう。ニオイを絶つことで、ネズミが「この家にはエサがない」と判断し、寄りつかなくなります。
3. 音・光・ニオイで撃退
ネズミは警戒心が強く、強い音や光、嫌なニオイを嫌います。
こうした性質を利用して、超音波発生器、フラッシュライト、忌避スプレーなどの「ネズミ撃退グッズ」を使うのも効果的です。
賃貸物件でも設置しやすいコンパクトなタイプが多く、コンセントに差し込むだけ、スプレーを吹きかけるだけなど、導入も簡単に行えます。
設置場所としては、キッチンや玄関、収納の隅などネズミが通りそうな場所が狙い目です。
ただし、これらのグッズは「追い出す」ためのものであり、既に棲みつかれている場合は効果が薄いこともあります。
発見が早ければ早いほど、これらのグッズは威力を発揮します。
4. フンや足跡を見逃さない
ネズミの存在に気づくのが遅れるほど、駆除が難しくなり、被害も広がります。
特に賃貸では壁裏や天井裏に隠れやすく、目視での確認が難しいため、わずかなサインを見逃さないことが大切です。
代表的なサインは、小さな黒いフンや尿のニオイ、かじられた跡、足跡など。
また、夜中に「カサカサ」と音がする場合は、ネズミが活動している可能性があります。
これらを発見したら、放置せずすぐに対応を行いましょう。
ネズミ被害での賃貸後の修繕費について
ネズミ対策を行ってもなかなか効果が見られず、精神的にも限界を感じて「もう引っ越すしかない」と判断される方も少なくありません。
しかし、そこで一つ注意しておきたいのが「退去時の修繕費」です。
たとえネズミによる被害であっても、壁に穴が開いてしまったり、配線をかじられたりといった物理的な損傷がある場合、その修繕費は原則として借主負担となることが多いのが現状です。
これは、「借主が適切な管理を行っていなかった」とみなされてしまうためで、たとえネズミが自然に侵入してきたとしても、その侵入経路や経緯の証明は困難であり、「ネズミが開けた穴である」という明確な証拠を提出できない限り、貸主に補償を求めるのは非常に難しいのです。
このような背景から、ネズミの存在に気づいた時点で、早期に対策を講じることがとても重要です。
また、見て見ぬふりをしていると、被害が拡大し、退去時に高額な修繕費を請求される可能性すらあります。
実際に、「もっと早く対処していればよかった」と後悔されるケースも多く見られます。
そのため、引っ越しを検討されている方は、ネズミの被害が深刻になる前に行動を起こし、まずは専門業者などに相談することを強くおすすめします。
早期対応が、経済的・精神的な負担を最小限に抑えるカギとなります。