家庭で見かけると嫌なものはいろいろとあります。
ネズミやシロアリなどもそれにあたるのですが、ダントツで嫌われているのが「ゴキブリ」です。
そこでここではゴキブリの中でも「チャバネゴキブリ」の特徴や生態、駆除の仕方などについて紹介していきたいと思います。
チャバネゴキブリの特徴と生態
一般的にゴキブリというと黒い「クロゴキブリ」がイメージされることが多いのですが、実際にはチャバネゴキブリも多く生息しており、家でも見かけることがあります。
主には飲食店での発生が一般的です。
そこでここではチャバネゴキブリの特徴や生態について紹介していきます。
見た目、大きさなど
チャバネゴキブリは成虫になっても体長は1~1.5cmほどでクロゴキブリの半分ほどの大きさしかありません。
クロゴキブリは成虫になると3~4cmほどの大きさになるため、それだけインパクトが強いことにつながっています。
チャバネゴキブリはクロゴキブリと違って寒さに耐性がないため、屋外ではあまり見かけることがなく、屋内など飲食店の厨房などに多く生息しています。
飲食店でお客様がチャバネゴキブリを見つけてしまうと、お店は大ダメージです。最悪の場合SNSなどに投稿されてしまうと大変です。
ただ、チャバネゴキブリは「飛ぶ」ということがありません。
羽はついているのですが、飛べないためにインパクトは弱くなっているのかもしれません。
クロゴキブリは飛翔性があるため、飛ぶことがあります。
発生や産卵、成長速度について
チャバネゴキブリは産卵回数は3~10回ほどですので、クロゴキブリの15~20回と比べると少なくなっています。
しかし卵の数は30~40個ほどですので、22~28個ほどのクロゴキブリよりも多くなっています。
1つの卵から40匹ほどの幼虫が生まれるために急激に増えていくという特徴があります。
ただ、一番の問題は繁殖スピードです。
成虫になるまでの期間がクロゴキブリは1年ほどであるのに対してチャバネゴキブリは2~3ヶ月ほどと短くなっており繁殖スピードが速いということがわかります。
こうした特徴のためにチャバネゴキブリはその数を急激に増やしていくということとなっているのです。
発生時期、生息場所など
チャバネゴキブリはゴキブリの中でも寒さに弱いという特徴があるのですが、暖房が備えられている建物の中では一年を通して生息が可能となっています。
一般家庭だけでなく、飲食店、ホテルやスーパーなど食べ物を扱う建物で多く生息しており、特に暖房設備の近く、冷蔵庫付近などでよく見かけます。
チャバネゴキブリがもたらす被害とは
チャバネゴキブリは生息することで多くの被害をもたらします。
ここではその被害について紹介していきます。
食べ物への被害
チャバネゴキブリは建物内に生息しており、エサを求めて食べ物に近づいていきます。
ゴキブリ対策ができていない建物などではゴキブリが建物に混入してしまうことがあり、大きな被害に近づくことがあります。
人々への不快感
ゴキブリはその見た目や繁殖性の高さから非常に人々に嫌われている虫です。
そのため家庭や飲食店などでゴキブリが発生しているのを見ると「衛生管理に問題がある」とみなされることがあります。
飲食店でゴキブリを見たというような情報が広がることで、その店の経営にも打撃を与えることとなります。
病気の原因となる
チャバネゴキブリは雑食であり、普通の食べ物だけでなくゴミなども食べます。
そのため、さまざまな病原菌を持っている虫でもあるのです。
こうした病原菌をゴキブリが運んでしまうことによって人体への健康被害も考えられるのです。
チャバネゴキブリの侵入を予防するには
最近のチャバネゴキブリはピレスロイド系の薬剤に対して強い抵抗力を持っています。
一般的な家庭用の殺虫剤はピレスロイド系の薬剤を使用しているものが多いため、クロゴキブリに対して効果があってもチャバネゴキブリには効果がないということがあるのです。
むしろチャバネゴキブリにこうした殺虫剤を使用するとあちこちに移動してしまい、被害が広がるということがあります。
そこでここではチャバネゴキブリの侵入を効果的に予防する方法について紹介していきます。
建物内に侵入させない
一度建物内に侵入されてしまうと、そこで繁殖が始まってしまうために駆除するのが大変になります。
重要なのはまず侵入させないということです。
洗濯機の排水口や配管と壁との隙間などから侵入してくることが多いため、こうした隙間をテープなどを使って塞いでしまうようにしましょう。
こうした侵入口にゴキブリが嫌う忌避剤を設置しておくのも有効的です。
においが残らないように心がける
チャバネゴキブリは石鹸の残ったにおい、ゴミのにおいなどにおいに敏感です。
こうしたにおいにつられて集まってくることがあります。
そのため、洗い物をした後などには残りかすがないようにしておくと同時に水分もふき取っておくことが重要です。
また、ゴミを放置しておいたり、ゴミ箱のフタが開いていたりするとゴミのにおいが周囲に広がることとなります。
こうしたにおいにも集まってくるため、ゴミを放置しないということが重要です。
建物内を清潔な状態に保つ
チャバネゴキブリは食べ物だけでなく、ホコリ、髪の毛、ゴミなどなんでも食べます。
そのため、掃除をしておらずにホコリがたまっている、ゴミが放置されているといった環境は危険な状態だと言えます。
定期的に掃除を行い、清潔な環境を保つことが重要だと言えます。
外部からダンボールなどを持ち込む時には注意する
買い物や宅配便などでダンボールを建物内に持ち込む際には要注意です。
ダンボールにチャバネゴキブリの卵が付いている場合があるからです。
中身を取り出したらダンボールは早く外に廃棄した方が良いでしょう。
建物内にダンボールを放置しているとそこにチャバネゴキブリが卵を産み付けることもあります。
チャバネゴキブリの具体的な駆除方法
侵入を予防していたとしても100%防ぐということは難しい場合もあります。
建物内に生息していると感じた場合、目の前で見た場合などは駆除をしていかなければいけません。
ここではいくつかの駆除方法を紹介していきます。
殺虫スプレー
一般的な駆除方法と言えます。
ホームセンターや薬局などで販売されている殺虫スプレーを噴射するという方法です。
ただし、チャバネゴキブリにも効果があるものでなければいけないため、事前に効果的なものを調べて購入しておくようにしましょう。
毒エサの設置
チャバネゴキブリが通りそうなところに毒を混ぜたエサを設置しておくというものです。
毒入りのエサを食べたゴキブリが巣に帰って死ぬと、死骸を他のゴキブリが食べるためにまとめて殺すことができるという方法です。
簡単でありながら効果の高い方法だと言えます。
粘着シートの設置
ゴキブリホイホイのような粘着シートを設置しておくという方法です。
目の前で殺したくないという人におすすめの方法だと言えます。
燻煙材を使用する
バルサンのような燻煙材を使用するという方法です。
普段物陰に隠れてなかなか見えないという虫までまとめて退治することができるという方法です。
ゴキブリだけでなく他の虫も一気に退治することができます。
専門業者に駆除を依頼する
チャバネゴキブリを見てしまった以上、繁殖力の観点から、専門業者に定期清掃を依頼することが得策です。
一ヵ月に1回の定期消毒で相場が7,000円程度~ですので、特に飲食店のチャバネゴキブリのリスクを考えると必須の経費かと考えられます。
まとめ
チャバネゴキブリを建物内で見かけると「不衛生」「気持ち悪い」と感じる人が多いでしょう。
病原菌を運ぶということもありますので、建物内にいると感じた場合はできるだけ早く駆除してしまうことをおすすめします。