工場は建物の作りが複雑なため、静かな物陰という鳩にとって安心できる箇所がどうしても多く存在します。
そのため、鳩が棲みつきやすいという特徴があるのです。
また、工場は郊外に建っている場合が多く、近くに水辺や田んぼがあることが多いため、鳩にとっては餌場が近く快適な場所となってしまうのです。

工場における鳩被害は、最初は屋上などから始まることが多いです。
この段階で早めに対処できれば良いのですが、建物によっては気づきにくいため、そこを拠点に最終的には工場の至る場所で鳩被害が発生します。

工場の出入り口上の庇（ひさし）や換気口に巣を作られてしまうと、駆除はもちろん掃除も大変な作業となってしまいます。
そこまで被害が進んでしまうと工場全体での大掛かりな鳩駆除・鳩対策が必要となってしまうので、できる限り早めの対処をしたいところです。

工場内の各箇所ごとの対策方法を順に見ていきましょう。

屋根・屋上

工場の屋根や屋上といった人間から死角になる箇所は、鳩が棲みつくには絶好のポイントとなります。
工場の鳩被害は屋根や屋上から始まることが多いので、まずはここをしっかりと対策した方が良いでしょう。

具体的な対策方法としては、屋根のパラペット部分に電気ショックを設置することが非常に有効です。
なぜなら、鳩は餌場などに飛び立つ前には、高い場所から餌場の安全確認をするという習性があるのです。
そのため、まず屋根や屋上に降り立つことができない環境を作ることが非常に有効となります。

通路

工場の通路は物の搬入・搬出などには使用されますが、日常的に人通りが多い箇所ではありません。
そのため、気づかない内に鳩が建物内部へ入り込み、巣を作っていたというケースも少なくありません。

通路の室外機や物陰に巣を作られてしまうと、忌避剤でも駆除することが難しく物理的な方法で鳩の侵入を防ぐしか方法がなくなります。
具体的には、通路や開口部に防鳥ネットを張る方法が最も有効となります。
しかし、ネットの張り方が悪いと隙間から鳩は侵入してくるため、ネット張りにも経験や知識が必要となることから、ご自身で張ろうとせず専門の業者に依頼した方が良いでしょう。

出入り口

工場の出入り口から直接中へ侵入してくるケースもよくあります。
工場内に巣を作られてしまうと商品や資材に鳩糞による被害を受けるリスクが高くなるので、なんとしても防ぎたい箇所になります。

しかし、業務中から出入り口や扉を常時閉めっぱなしにすることは難しいのではないでしょうか。
そこで出入り口部分の有効な鳩対策として、カーテン式のネットを張る方法があります。
レールによって簡単に開閉ができるため、ストレスを感じること無く鳩の侵入を防ぐことが可能です。

ただし、出入り口部分全てを完璧にカバーすることは難しいので、扉自体の開閉を迅速に行う必要がある点には注意しましょう。

換気口

換気口は鳩の侵入経路になりやすく、巣を作られやすい箇所の一つです。
また、換気口の内部に鳩が棲みついてしまうケースも多いです。

換気口を外からネットで防ぐことで、効果的に鳩の侵入を防ぐことができます。
また、換気ダクトの上に鳩が止まることもあるので、ダクトの上などはスパイク（剣山）が有効となります。