
夜になると、天井のどこかで「カリカリ」「トタトタ」と小さな音が聞こえる。
そんなとき、なんとなく不安になって眠れなくなってしまう方も少なくありません。天井裏は普段目に見えない場所だからこそ、音だけが頼りになり、正体がわからないまま時間が過ぎていくと心配が大きくなるというわけです。
実は、天井裏で発生する物音の多くは ネズミの侵入が原因であることが多く、自治体の調査でもその傾向が指摘されています。東京都福祉保健局の「ねずみの基礎知識」によれば、住宅に侵入するクマネズミは夜行性で、天井裏や壁の中を好んで移動します。つまり「夜中に聞こえる物音」は、ネズミの活動が最も活発になる時間帯と重なっているのです。
この記事では、
- 天井裏の音がネズミかどうかを見分けるポイント
- 音の種類による違い
- 自治体が公表しているネズミの行動特性
- 自分でできる侵入確認方法
- 放置した場合のリスク
- 専門業者に相談すべきタイミング
を丁寧に説明していきます。
長い夜を不安なまま過ごさなくても大丈夫です。原因を知ることで、対策へ一歩進むことができます。
目次
天井裏で音がするのはなぜ?よくある原因を知ることで不安を和らげる

天井裏から聞こえる音にはさまざまな原因があります。もちろんネズミが最も多いのですが、別の動物が原因となることもあるため、まずは「どの動物がどんな音を出すか」を知ることで、不安の正体が少しずつ見えてくるのです。
ネズミに多い「夜間の活動音」とは?
東京都福祉保健局が公表している資料では、クマネズミやドブネズミは 夜行性であると明記されています。
つまり、人が静かになる夜間に活動が活発になり、天井裏を走り回ったり、木材や断熱材を齧ったりするため、音がより聞こえやすくなるということです。
軽い体重で素早く移動するため、音は「小刻みで速い」という特徴があります。たとえばトタトタ、カサカサといったリズムが典型的です。
ネズミ以外に考えられる動物との違い
天井裏にいる動物はネズミだけではありません。
イタチ、ハクビシン、さらには鳥が入り込むこともあります。ただし、音の特徴は大きく異なります。
イタチやハクビシンは体重があり、移動すると「ドンッ」「バタバタ」と鈍い衝撃音を出します。鳥類の場合は羽ばたき音やカサカサと軽い移動音が聞こえることが多いでしょう。
もちろん、音だけで完璧に判断するのは難しいのですが、ある程度の目安を知っておくだけでも恐怖心が薄れるはずです。
どんな音がネズミのサイン?種類ごとの特徴を知っておく

天井裏や壁の中で聞こえる音は、ネズミの種類や行動によっても変わります。
ここでは、代表的な音の特徴とその意味を説明していきます。
カリカリ・ガリガリという齧る音
ネズミは前歯が一生伸び続けるため、何かを齧る習性があります。
東京都福祉保健局の資料でも「クマネズミは硬いものを好んで齧る」と明記されています。
天井裏では、木材、断熱材、電気ケーブルの被覆など、齧るものが多く存在するため、カリカリ・ガリガリという音が聞こえるのは典型的なネズミのサインなのです。
トタトタ・パタパタという小さな足音
体重が軽いため、移動音は小刻みで素早いのが特徴です。
この音が夜間に繰り返し聞こえる場合、複数匹がいる可能性も考えられます。
ドンッという大きな音はネズミではない可能性が高い
クマネズミの体重は100〜200gほどです。
このため、大きな衝撃音がするときは、より大きな動物(アライグマ、ハクビシン、イタチなど)の可能性が高いでしょう。
ただ、天井裏の構造によって音の響き方が変わるため、判断しきれないケースもあります。
ネズミがいるかどうかを確かめたい!自分でできる侵入チェック方法

天井裏に入らなくても、ネズミの侵入を確認できる方法はいくつもあります。
ここでは、一般の方でも安全にできるチェックを紹介します。
屋外でできる侵入口チェック
大阪市が公表している「ネズミの発生予防と駆除」の資料では、ネズミが侵入しやすい隙間として、
- 屋根の破風部分
- 床下換気口の金網破れ
- エアコン配管周りの隙間
が挙げられています。
わずか1〜2cmの隙間でもネズミは通り抜けてしまうため、気づかないうちに侵入しているということも珍しくありません。
家の周りをゆっくり歩いて、気になる隙間がないか一つずつ確認しておくとよいでしょう。
室内で確認できる痕跡(ラットサイン)
ネズミが通る場所には、必ず痕跡が残ります。
黒く汚れた線のようなものが壁や家具に付いている場合、それが ラットサイン と呼ばれる痕跡です。
また、糞が見つかることも多く、数ミリ〜1cmほどの小さな黒い粒が落ちているなら、ネズミの可能性が高いといえるでしょう。
断熱材や段ボールに食いちぎり跡がある、アンモニアのような臭いがする、といったサインにも注意が必要です。
音が発生する時間帯を記録する
横浜市の「ネズミ防除の基礎知識」では、ネズミが夜間に活発化する習性が紹介されています。
毎日同じ時間帯に音が聞こえるのであれば、その行動パターンはネズミの特性と一致しやすいのです。
日ごとに非常にランダムな音がする場合は、別の動物が入り込んでいる可能性もあります。
天井裏にネズミがいるとどんな被害が出る?放置するリスク

ネズミ被害の怖いところは、「音がする」という不快感だけに留まらない点にあります。
放置すると家にも健康にも影響が出ます。
家の木材や断熱材が傷むリスク
ネズミが断熱材を巣材にしたり、木材を齧ったりすると、住宅性能が徐々に低下してしまいます。
断熱材が薄くなると冷暖房効率が落ち、光熱費が無駄に増えることもあります。
電気配線の断線による火災リスク
もっと深刻なのは、電気配線の被覆を齧られるケースです。
東京都福祉保健局の資料でも、ネズミによる配線被害は火災の原因になり得ると指摘されています。
わずかな音だと思って放置してしまうと、思わぬ大事故につながりかねません。
糞尿による衛生トラブル
ネズミは歩きながら糞尿をします。
天井裏に溜まった糞尿はダニの繁殖につながり、アレルギー症状を引き起こすこともあるのです。
特に小さな子どもやペットのいる家庭では、衛生面のリスクが大きくなります。
自分でできる応急対応と、やってはいけない危険な対処法

不安になるとすぐに何か対策したくなるものですが、急いで塞いだり、自己判断で駆除しようとすると逆効果になる場合があります。
侵入口を塞ぐ前に必ず確認すべきこと
まだ天井裏にネズミが残っている状態で入口を塞いでしまうと、ネズミは外へ出ようとして別の場所を破壊します。
壁を齧ったり、天井材を突き破ることもあります。
プロの駆除業者が、まずは「侵入の出入りが止まっているか」を確認してから封鎖するのは、このためなのです。
市販の忌避剤は一時的なものと理解する
市販の忌避剤は、あくまで“嫌がらせ”にすぎません。
ネズミは慣れることが多く、根本的な解決には至らないケースがほとんどです。
また、毒餌は誤食事故のリスクがあるため、小さな子どもやペットがいる家庭では使用を控えたほうが安全です。
素人作業は危険が伴うこともある
天井裏は踏み外せば落下の危険があり、断熱材を誤って破損してしまうと修復費用もかかります。
さらに、天井裏には電気配線が通っているため、感電のリスクもあります。
無理に自分で何とかしようとせず、安全確保を第一に考えることが大切なのです。
確実に解決したいなら専門業者へ

ネズミの駆除は、侵入口の特定、天井裏の調査、捕獲、封鎖、衛生処理まで一連の工程を正確に行わなければ意味がありません。
そのため、確実に解決したい場合は専門業者に依頼するのが最も安全で、結果的に早いのです。
経験豊富なプロが対応する安心感
「一網打人」に掲載されている業者は、害虫・害獣駆除の実績が豊富な専門家ばかりです。
点検から施工まで一貫してプロが対応するため、初めて依頼する方でも不安なく相談できるでしょう。
地域密着型の業者が見つかるから、スピード対応が可能
全国対応のポータルサイトですが、地域ごとに密着した業者を探せるのが大きな特徴です。
近くの業者なら調査に来るまでの時間も短く、天井裏の緊急確認にも迅速に対応してくれます。
職人と直接やり取りできて安心
中間マージンが不要で、問い合わせから施工まで職人や専門スタッフと直接やり取りできます。
天井裏の状況について聞きたいことがある場合も、すぐ相談できるのが大きな安心につながります。
まとめ
天井裏の「カリカリ」「トタトタ」という音は、小さなサインのようでいて、実は家の大きなトラブルの始まりであることも珍しくありません。
自治体が公表しているように、ネズミは夜行性で天井裏を好み、家の木材や配線を齧る習性があります。
音の種類や痕跡をしっかり確認することで、原因に近づくことができるでしょう。
ただし、自分で完全に対処することは難しく、侵入口の特定や封鎖まで考えると専門知識が欠かせません。
少しでも不安を感じたら、無理をせず専門業者に相談してみることをおすすめします。
「一網打人」なら、地域密着で信頼できる専門業者をすぐに探すことができます。
天井裏の音が気になり始めた今こそ、早めの対策が家を守る第一歩なのです。
Q&A
Q1:天井から音がします。ネズミかどうか判断できますか?
音の種類である程度推測できますが、確実に判別するのは難しいでしょう。
痕跡や侵入口の状況と合わせて判断する必要があります。
Q2:夜だけ音がするのはなぜですか?
ネズミは夜行性のため、夜間に最も活動が活発になります。
東京都福祉保健局でもその行動特性が公表されています。
Q3:市販の忌避剤だけで解決できますか?
一時的には効果があるかもしれませんが、根本解決には至らない場合が多いです。
Q4:被害を放置するとどうなりますか?
家の木材や断熱材が傷んだり、配線トラブルから火災につながるリスクがあります。
衛生面の問題も大きいため、放置は危険です。
Q5:業者に相談するタイミングは?
数日間音が続く、痕跡が見つかった、侵入口らしき隙間を見つけたなどの時点で早めに相談すると安心です。










