コウモリ駆除の費用相場って?自分で駆除することは可能なの?

コウモリ駆除 費用の相場

「コウモリに棲みつかれてしまった…」
「1日でも早くいなくなってほしい…」

早く駆除をしたいけれど、具体的な費用相場がイメージできず、不安を感じる方も少なくありません。

「一体いくらくらいかかるのだろう?」
「予算の目安はどのくらいなのか?」

といった疑問を抱える方が多いのが現状です。
では、実際のところ、コウモリ駆除の費用相場はどのような傾向にあるのでしょうか?

建物の種類や規模、被害の程度によって変動する可能性はあるものの、ある程度の目安を知ることは可能です。

本記事では、「コウモリ駆除の費用相場」について詳しくご紹介していきます。
駆除の工程や、もしも自分で駆除する場合の注意点、一般的な相場の範囲、さらには費用を抑えるためのポイントなど、コウモリ駆除を検討される方に役立つ情報をお届けします。

まずは、駆除の工程や、そもそも個人で駆除が可能なのかを見ていきましょう。

コウモリ駆除の工程

コウモリ駆除の工程

コウモリ駆除の作業工程は、複数の重要な段階を経て進行します。

これらの段階は、効果的な駆除と再発防止のために不可欠です。
具体的には以下のような手順で行われます。

①「忌避剤・煙剤などを使用しての追い出し」
コウモリを建物から安全に追い出す初期段階

②「コウモリの侵入経路の遮断」
再侵入を防ぐための最も重要な工程

③「病原菌を含む糞の清掃・消毒」
衛生面での安全確保のための必須作業

④「再来防止のための長期的対策」
持続的な効果を維持するための措置

これらの段階の中でも、特に注目すべきは「コウモリの侵入経路の遮断」です。
この作業の重要性は、コウモリの驚くべき身体能力に起因しています。

コウモリは、驚くべきことにわずか1cm程度の隙間さえあれば侵入することができます。
さらに、哺乳類の中で唯一完全な飛行能力を持つ生物であるため、建物のあらゆる場所に到達できる可能性があります。
そのため、一般的な家屋を詳細に調査すると、予想を遥かに超える数の潜在的な侵入経路が見つかることがよくあります。

コウモリが一度でも建物内に棲みつくと、その場所は彼らにとって「理想的な住処」となってしまいます。
この状況下では、一時的に追い出すことに成功しても、彼らはすぐに元の場所に戻ってくる傾向があります。
そのため、「侵入を完全に防ぐこと」が、コウモリ問題の根本的な解決策となるのです。

しかしながら、侵入経路が多岐にわたる建物では、それぞれの経路を適切に遮断するために、より多くの施工箇所が必要となります。
さらに、建物の構造によっては、高所作業や特殊な機材の使用が必要となる場合もあります。
これらの要因が重なると、必然的に駆除作業の複雑さが増し、結果として全体の費用が上昇することになります。

自分でコウモリ駆除を行う場合の費用と方法について

コウモリ駆除の費用に懸念を抱く方の中には、自身で対策を講じることを検討される方もいらっしゃるでしょう。
しかし、この選択肢には慎重な判断が必要です。

まず重要なのは、コウモリが「鳥獣保護法」によって保護されている点です。
この法律により、個人が直接コウモリを駆除したり殺傷したりすることは厳しく禁止されています。
(ただし、穏やかな追い払い程度の行為は許容されています。)

コウモリ被害を防ぐ最も効果的な方法は、彼らを「寄せ付けないこと」です。
具体的には、「侵入経路を遮断すること」が個人でも実施可能な最も有効な対策となります。

先述の通りコウモリは驚くべき身体能力を持ち、わずか数センチの隙間からでも建物内に侵入することができます。
この特性を踏まえ、侵入経路を防ぐ簡易かつ効果的な方法として、金網の使用が挙げられます。
建物の小さな隙間は、コウモリだけでなく他の害獣の侵入口にもなり得るため、外部からの侵入が疑われる箇所を見つけ次第、適切に対処することが重要です。

また、簡易的な対策として広く用いられているのが「忌避剤」です。
コウモリ専用の忌避剤には、彼らが嫌う成分が含まれており、効果が期待できます。
忌避剤には主に「スプレータイプ」と「ジェルタイプ」があり、それぞれに特徴があります。

スプレータイプ

  • 利点:使いやすく、狭い場所にも適用可能
  • 欠点:効果の持続時間が比較的短い

ジェルタイプ

  • 利点:長期間にわたる強力な忌避効果
  • 欠点:コウモリの侵入経路に正確に配置する必要がある

これらの忌避剤は、それぞれの特性と状況に応じて適切に選択し、使用することが重要です。

費用面では、これらの対策用品はホームセンターなどで比較的安価に入手可能で、通常数百円から数千円程度で購入できます。しかし、効果の持続性や適用の難しさを考慮すると、長期的には専門業者への依頼が結果的に経済的となる可能性も高いことを念頭に置く必要があります。

コウモリ駆除自分でおこなう際の重要な注意点

先述の通り、まず最も重要な点は、コウモリが「鳥獣保護法」という生態系保護のための法律によって保護されている事実です。
この法律は、コウモリの捕獲や危害を加える行為を明確に禁止しています。
たとえ駆除が目的であっても、無計画にコウモリを捕獲したり、傷つけたり、過度に脅かしたりすれば、法的制裁を受ける可能性があります。
これは単なる警告ではなく、実際に刑事罰の対象となる深刻な問題です。

次に考慮すべきは、駆除の効果と専門知識の重要性です。
市販の忌避剤や煙剤を使用してコウモリを追い出そうとしても、個人の対応と専門業者の施工では、その効果に顕著な差が生じます。
これは単なる技術の差ではありません。
専門業者は、長年の経験と専門教育によって培われた知識を基に、最も効果的な設置場所や方法を熟知しています。
この専門性は、一般の方々が短期間で習得できるものではありません。

さらに、経済的な観点からも自己対応には注意が必要です。
一見、自己対応の方が費用を抑えられるように思えますが、実際はそうとは限りません。
効果の薄い対策グッズを購入し、それを繰り返し使用することで、結果的に費用が膨らむ可能性があります。
また、適切な対策を講じないまま時間が経過すると、被害が拡大し、最終的には更に高額な専門業者の介入が必要になるケースも少なくありません。

したがって、長期的な視点で考えると、最初から専門業者に依頼して確実に駆除を行う方が、総合的に見て費用対効果が高いと言えます。
一回の出費は確かに大きくなりますが、効果の薄い対策を繰り返すよりも、最終的には経済的かつ効果的な解決策となる可能性が高いのです。

自己対応を検討する際は、これらの点を十分に考慮し、慎重に判断することが重要です。
法的リスク、効果の不確実性、そして長期的な経済的影響を総合的に評価した上で、最適な対処方法を選択することをお勧めします。

個人でのコウモリ駆除には限界がある

一般に入手可能な金網や家庭用忌避剤は、コウモリ被害の初期段階や予防には有効ですが、深刻な状況下では効果が限定的です。
これらの方法には以下のような制限があります:

長期定着においては不十分

コウモリが長期間棲みついている、または繁殖サイクルを確立している場合、これらの簡易的な方法では十分な効果が得られません。

コウモリの執着性

一時的に追い払えたとしても、コウモリは元の棲み処に強い執着を示し、高い確率で再び戻ってくる傾向があります。

忌避剤に耐性がつく

同じ忌避剤を繰り返し使用すると、コウモリがその効果に慣れてしまい、次第に効力が低下していきます。

費用対効果が悪い

自己対策を繰り返すうちに、結果的にプロの駆除業者に依頼する費用と同等、あるいはそれ以上の出費となる可能性があります。

専門知識の必要性

コウモリの生態や建物構造に関する深い理解が、効果的な駆除には不可欠です。

したがって、コウモリの定着が進んでいる場合は、専門業者への依頼を検討することが賢明です。ただし、状況に応じて自己対策と業者依頼のバランスを取ることも重要です。軽微な被害や予防段階では自己対策を試み、深刻化した場合はプロの介入を考慮するなど、柔軟な対応が求められます。

 

プロによるコウモリ駆除の費用相場

費用相場

「うーん…自分でやろうと思っていたけど難しいんだな…」
「業者に頼んだら高そう…」

それぞれこれまでの項目で考えることがあったかもしれませんね。

それでは、いよいよプロによる駆除費用の相場を見てみましょう。

コウモリの駆除費用は、現在の被害状況や建物の構造によって大きく変動します。
一律の金額を提示することは困難ですが、建物のタイプごとにおおよその相場が存在します。
以下に、各種建物におけるコウモリ駆除の費用相場を詳しく解説します。

部分的な駆除:1ヶ所あたりの費用

費用相場:1~3万円

侵入経路が明確で、特定の箇所のみの施工で解決可能な場合、1ヶ所あたり1~3万円程度が目安となります。
ただし、施工条件や追加オプションによっては、この金額を上回ることもあります。
また、コウモリの棲みつきが複数箇所に及ぶ場合は、当然ながら総額は増加します。

平屋住宅の全体的な駆除

費用相場:10~20万円

平屋住宅の場合、駆除費用は比較的抑えめで、10~20万円程度が一般的です。
これは、侵入経路が限定的であることや、高所作業が少ないことが主な理由です。
しかし、注意すべき点として、コウモリは1cm程度の隙間からも侵入可能であるため、築年数が経過し、家屋の劣化が進んでいる場合は、より綿密な対策が必要となり、費用が上昇する可能性があります。

2階建て一軒家の駆除

費用相場:20~40万円

2階建て一軒家の駆除費用は、平屋と比較して高額となり、通常20~40万円程度です。
これは、通気口や配管などの侵入経路を塞ぐ作業量が約2倍になるためです。
さらに、2階部分や天井裏の作業は高所作業となり、場合によっては特殊車両や足場の設置が必要となるため、作業の複雑さも増します。
これらの要因が、費用増加の主な理由となっています。

伝統的な日本家屋の駆除

費用相場:70~90万円

昔ながらの日本家屋の駆除費用は最も高額となり、70~90万円程度が相場です。
これは、現代の高気密住宅とは異なり、建物の構造上、非常に多くの隙間が存在するためです。
特に、瓦屋根の家屋では、瓦の間に無数の隙間があり、これらが全て潜在的な侵入経路となります。
全ての侵入経路を塞ぐには、大規模な足場の設置、瓦や雨樋の一時的な取り外しなど、非常に複雑で大掛かりな作業が必要となります。
このような作業の規模と複雑さが、高額な費用の主な要因となっています。

これらの相場は一般的な目安であり、実際の費用は個々の状況によって変動する可能性があります。
正確な見積もりを得るためには、専門業者による現地調査が不可欠です。
また、費用面だけでなく、駆除の効果や長期的な予防策も考慮に入れることが重要です。

慎重に業者を選定し、複数の見積もりを比較検討することが重要

コウモリ駆除に必要な費用は、業者によって大きな差異が生じる可能性があります。
この事実を踏まえると、最初に接触した一社だけで即断することは賢明ではありません。「他の業者ならもっと安価だったかもしれない」という後悔を避けるためにも、複数の業者から見積もりを取得し、慎重に比較検討することが非常に重要です。

迅速な駆除を希望する気持ちは理解できますが、長期的な視点に立って、複数の業者に見積もりを依頼し、それぞれの料金体系や提供サービスを詳細に比較検討することが、結果的には最善の選択につながります。

しかしながら、単純に価格の低さだけで判断することは避けるべきです。
コウモリ駆除は複雑な作業であり、多くの要素を考慮する必要があります。
例えば、以下のような点を綿密に確認することが重要です

施工内容の詳細と範囲

  • 想定外の追加費用の可能性
  • 保証期間やアフターサービスの内容
  • 使用する駆除方法や材料の安全性と効果
  • 作業員の経験や専門知識のレベル

特に注意が必要なのは、建物の構造によっては高所作業が必要となる場合があることです。
高所作業費は業者間で大きな差が出やすい項目であるため、見積もりの段階で詳細を確認し、比較することが非常に重要です。

さらに、コウモリの生態学的特性を考慮することも重要です。
コウモリは一度棲みついた場所に強い執着を示すため、初回の駆除後も再び戻ってくる可能性があります。この点において、完璧な駆除を保証することは困難です。

したがって、アフターフォローが充実している業者を選ぶことが、長期的な解決策として非常に重要です。
定期的な点検や、再発時の迅速な対応を提供する業者であれば、より安心して依頼することができるでしょう。

まとめ

コウモリ費用相場まとめ

 

以上、駆除の工程や、もしも自分で駆除する場合の注意点、一般的な相場の範囲、さらには費用を抑えるためのポイントなどをご紹介しました。
いかがでしたか?

もちろん、自分で駆除に挑戦してみるもよし、最初からプロにお任せするもよしです。
そして、もしプロに依頼する際の駆除業者の選定は、単なる価格比較にとどまらず、総合的な観点から慎重に行うようにしましょう。

適切な業者を選ぶことで、効果的かつ持続可能な駆除が実現し、長期的には時間と費用の節約につながる可能性が高いのです。

「一網打尽」では、全国各地の信頼できる害虫・害獣駆除業者を紹介しています。
お住まいの地域に適した業者を選び、迅速かつ効果的な対応を依頼しましょう。
そして、安心して依頼できる専門業者とともに、快適な住環境を守りましょう。

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